CIAO

 みなしごをウエストポーチに詰めてフィレンツェの優美な街並みを闊歩するのが僕の夢だった。ぎゅうぎゅう詰めのみなしごたちはうんうん唸りながら、僕の目を見つめて少しはにかむ。その姿がかわいらしくて、僕はちっちゃな投げキッス。イタリアの街は陽気な街。トレビの泉にみなしごたちを投げ込んで、またイタリアに来れたらいいね、って彼とお祈りしたの。チャオ! イタ公ども! 真実の口の中には宝物があるぞ~!